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ゲキ×シネ『乱鶯』

公演終了のご報告


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  • 2017.04.13 Thursday

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撮影レポート:粟根まこと編

怪我をした<鶯の十三郎>を助けることになる、居酒屋・鶴田屋の主人<勘助>を演じるのは粟根まことさん。色は地味でもちょっと洒落た縞の着流しに前掛けをつけ、片たすきをしたいでたちで、しっかりした働き者の店主という印象です。丸メガネをかければ準備万端。「似合う!」「キターッって感じがする!!」との声がかかる中、撮影スタートです。


粟根まこと

身体の前で両手を組んだポーズから始まり、ゆっくりと身体を回転させながら、いろいろな角度でシャッターが切られていきます。基本的に表情は終始シリアスで、笑顔はほとんどなし。ぴしっと姿勢もよく、清潔感漂う店主という感じなのですが、うしろ姿を撮っている時にはなんだか哀愁が漂っているようにも感じます。


粟根まこと

岡田カメラマンからは「片手だけ腰に手を当ててみて」「今度は天を仰ぐようにしてみてください」など、河野さんからは「哀しげに下を向いて」「今は優しいイメージだったから、次はもうちょっとクールで強めな感じでお願いします」など、さまざまなリクエストが繰り返されます。それぞれに粛々と対応していく粟根さん。「祈るような表情で」という注文には両手の指を軽く組もうとし、ふと「こうすると五郎丸ポーズになっちゃいそうですね」とニヤリ。この時ばかりは、周囲のスタッフも大笑い。


粟根まこと

さらに撮影途中、河野さんから「後半はもう少し髪を乱してみたい」との提案があり、ヘアメイクのスタッフがその場で顔にかかるおくれ毛をほんの少しだけ増量。その途端にちょっとやつれた感じにもなり、なんとなく役柄の背景にドラマが見えてくるような気もしてきます。モニターチェックしていたスタッフたちも「こうなると、なんだか薄幸そうなおじさんにも見えますねえ」と感想をポツリ。


粟根まこと

粟根さんが持つ小道具は日本手ぬぐい。動きのあるショットを撮るために、何度も手ぬぐいを振り上げたり、逆に上から振り下ろしたり。これもまたタイミング勝負。絶妙な一瞬がモニターに映し出されると、手にしているのは武器ではないにもかかわらず「カッコイイな、なんだか『必殺』みたい!」と大好評だったのでした。


粟根まこと

撮影終了後、粟根さんにも今回の作品への思いを語っていただきました。

――まずは、今日の撮影の感想をお聞かせください。

今回は居酒屋の店主ということなんですが、新感線に限らず、私の場合は町人の役をやることがすごく珍しいんですよ。今日は髷(まげ)も町人髷ですしね。だいたい、新感線が江戸時代をモチーフにすることも少ないし、その場合でも私は役人だったりすることが多いので。町人なんてほぼ初めてに近いです。前回の『五右衛門vs轟天』の<からくり戯右衛門>は確かに江戸時代の町人ではあるけど、一応学者的な位置の人間で頭巾をかぶっていますし、あの中はおそらく髷ではなく総髪ですから。こういう、町人髷で月代(さかやき)ありというのは、初めてかもしれないです。

――裸足に草鞋(わらじ)を履くというのも初めてかも?

そうですね、草鞋もめったに履きませんね。本編でどうするかはわかりませんけど。新感線では雪駄が多いですし、時代背景を無視して“エアー地下足袋”とかを履かせてもらっていますから。だけど今日も、草鞋だとリノリウムの上ですべる、すべる。なので、これを履いて舞台に立つのは難しいと思いますね。

――<勘助>という役柄についてはどんな印象ですか。

江戸時代の居酒屋の店主で普通の町人なので、初めてだしどうしたものやらという印象です。いい人なのかどうかも、あまりここでしゃべってしまうと後半に謎を持った人間になる可能性もありますしね。ま、でも本編がザ・時代劇といったテイストの作品で、後半はわりとスカッとできる勧善懲悪なところもありそうなので、みなさんにきっと楽しんでいただけるはずだと思いますよ。

――これから本番に向けて、何か研究されたりしますか。

時代小説を読んだり映画を観たりしたいなと思っています。いつもの新感線は外連味の多い作品が多いので稽古中も山田風太郎さんとか隆慶一郎さんみたいな、ちょっとフックのかかった小説を読んだりしているんですが、今回は純・時代劇ですから。藤沢周平さんや司馬遼太郎さんの王道の時代小説で勉強したいなと思います。あ、あと池波正太郎さんも何冊かこの機会に読むつもりでいます。でもね、池波さんを読んでいると美味しいものが食べたくなるんですよ。小説を読みながらも知らない江戸グルメの名称が出てくると、読む手が止まってすぐiPadで調べ出してしまうんです。「へえ、“五色茶漬け”という食べ物があるんだ。今でも食べられるところってあるのかな」と検索したりして。『乱鶯』はどうですかね、私が経営している居酒屋で、食べるシーンも出てくるかと思うんですけど。ここはぜひ、(高橋)岳蔵くんにがんばってもらっていかにも美味しそうな小道具をたくさん並べていただきたいものですね。

 
文:田中里津子 撮影:田中亜紀
 



 

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  • 2017.04.13 Thursday